年収600万円のふるさと納税はいくらか?寄付限度額と賢い活用法

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  • 年収600万円でふるさと納税の正確な限度額を知りたい人
  • 年収600万円で初めてふるさと納税を始める人
  • 年収600万円で確実にふるさと納税を活用したい人
  • 年収600万円のふるさと納税の控除上限額は、最大7.7万円
    ※詳しくは本文でご確認ください。
  • 執筆者・監修者:十河 賢
  • 経歴10年以上のウェブライター&ファイナンシャルプランナー
  • CFP保有者・証券外務員二種
  • 宅建士(未登録)・住宅ローンアドバイザー
  • SEO検定1級・エクセルVBAエキスパート
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年収600万円の人にとって、ふるさと納税の活用は賢明な選択である。しかし、世帯構成や控除状況によって限度額は大きく変動するため、正確な把握が困難である。

この記事では、約3.7万円~7.7万円の範囲で変動する限度額の仕組みを解説し、確実な活用方法を具体的に提案する。

年収600万円のふるさと納税限度額は最大約7.7万円

ふるさと納税の限度額は、控除額が小さいほど大きくなるという特徴がある。そこで、最低限の基礎控除と社会保険料控除のみを適用した場合の限度額を確認し、ふるさと納税による活用方法を考えていく。

年収600万円における基本的な限度額

ふるさと納税の控除上限額は、配偶者控除や基礎控除、生命保険料控除、社会保険料控除、住宅ローン控除などが影響する。これらの控除額は人によって異なる。そこで、最低限の控除である「基礎控除」と「社会保険料控除(ここでは88万円とする)」のみを適用した場合のふるさと納税の控除上限額を求める。

寄附金控除前
 所得税住民税
社会保険料の額88万円88万円
基礎控除額48万円43万円
課税総所得金額300万円305万円
税額206,700円302,500円

この金額でシミュレーションすると、ふるさと納税の控除上限額は77,824円となる。寄付金控除を適用した場合の税額は次のとおりである。

寄附金控除後
 所得税住民税
寄附金控除75,824円 
課税総所得金額292.4万円305万円
寄付金税額控除 68,082円
税額198,900円234,300円
CFP歴10年超
CFP歴10年超

専門家のワンポイントアドバイス

予定外の医療費控除が発生すると、限度額が下がる可能性があります。余裕を持った計画を立てましょう。

課税総所得金額ごとの上限額を確認しよう

控除額を最小限にした場合の課税総所得金額は300万円だったため、課税総所得金額を減らした場合のふるさと納税の控除上限額の変化を確認する。

課税総所得金額上限額
300万円77,824円
250万円65,291円
200万円52,758円
150万円37,926円

源泉徴収票や確定申告書から、課税総所得金額を確認すると、年収600万円の場合、独身で控除が少ない場合は300万円に近く、配偶者や扶養家族(子どもなど)がいる場合は、150万円に近い金額になるはずである。

このことから、年収600万円の場合のふるさと納税の控除上限額は、人によって差はあるものの、約3.7万円~約7.7万円の範囲に収まるのではないだろうか。

さらに、総務省が公表している家族構成別の目安額をまとめておく。

世帯構成限度額
独身又は共働き77,000円
夫婦69,000円
共働き+子1人(高校生)69,000円
共働き+子1人(大学生)66,000円
夫婦+子1人(高校生)60,000円
共働き+子2人(大学生と高校生)57,000円
夫婦+子2人(大学生と高校生)43,000円
CFP歴10年超
CFP歴10年超

専門家のワンポイントアドバイス

毎年6月の住民税決定時期に、前年の課税総所得金額を確認する習慣をつけましょう。

自分の控除上限額を確認する方法

自分の正確な控除上限額を知るには、源泉徴収票や確定申告書に記載されている課税総所得金額をもとにシミュレーションを行うことができる。必要な情報は次のとおりである。

源泉徴収票や確定申告書で確認する
  • 金額・数値
    • あなたの給与収入と配偶者の給与収入
    • 社会保険料等(小規模企業共済等掛金を含む)の金額
    • 生命保険料の控除額
    • 地震保険料の控除額
    • 医療費控除の金額
    • 住宅ローン控除額
    • 株式譲渡益(上場・非上場)
  • 家族構成
    • 配偶者の有無と配偶者の年齢
    • 寡婦に該当するかどうか
    • 障害者の区分(一般・特別など)
    • 扶養家族の有無と人数、年齢

たとえば総務省や各ふるさと納税ポータルサイトが提供している控除上限額シミュレーターを利用すれば、自身の状況に応じた控除上限額を確認できる。前年の源泉徴収票や確定申告書を参考にすることで、より正確な金額の見積もりが可能となる。

なお、総務省のシミュレーションは、下記のページからエクセルシートをダウンロードして行うことができる。

ふるさと納税を確実に活用するためのポイント

ふるさと納税は税金の「節税」ではなく「前払い」の性質を持つ制度である。このことを理解したうえで、実践的な活用方法を考えていく。

ふるさと納税は税金の前払いである

ふるさと納税は、本来納めるべき税金を、選んだ自治体に前払いする仕組みである。たとえば年収600万円で独身の場合、7万円のふるさと納税をすると、翌年の住民税や所得税から同額が控除される。この場合の実質的な負担は2,000円(寄附金控除の上限を超えない場合)となる。

これは税金を「節約」しているのではなく、「いつ」「どの自治体に」納めるかを選択できる制度といえる。そのため、ふるさと納税を行う際は、自身の家計の収支計画を立て、余裕を持った金額で実施することが重要である。

CFP歴10年超
CFP歴10年超

専門家のワンポイントアドバイス

12月に寄付が集中しがちですが、家計の負担を考えると、6月からの分散寄付がお勧めです。

初めての場合は控えめに始める

初年度のふるさと納税は、シミュレーション結果よりも控えめな金額からスタートすることをお勧めする。これは次の理由による。

まず、実際の控除結果が確認できるまでには約1年かかる。たとえば2024年12月に寄附した場合、控除されるのは2025年の住民税(6月)と所得税(年末調整)からとなる。

また、年の途中で想定外の控除が発生する可能性もある。医療費控除の適用や、配偶者の収入変動により配偶者控除額が変わることもある。

そのため、初年度は限度額の7〜8割程度の金額でスタートし、実際の控除結果を確認したうえで、翌年の寄付額を調整するという方法が賢明である。

まとめ:年収600万円のふるさと納税は計画的な活用がカギ

年収600万円の場合のふるさと納税の控除上限額は、家族構成や各種控除により約3.7万円~約7.7万円の範囲となる。ただし、これは税金の節約ではなく前払いの制度であることを理解しておく必要がある。

自身の控除上限額は、源泉徴収票や確定申告書に記載されている課税総所得金額をもとにシミュレーションで確認できる。初めて活用する場合は控えめな金額からスタートし、実際の控除結果を確認したうえで翌年の寄附額を調整していくことが望ましい。

このように段階的に活用額を調整することで、家計への負担を抑えながら、ふるさと納税を有効に活用することができる。

Q
寄付金受領証明書を紛失した場合はどうすればよいですか?
A

寄付先の自治体に再発行を依頼できます。ポータルサイトを通じた寄附の場合は、サイトの履歴からも確認できます。

Q
年収600万円で住宅ローン控除を受けている場合、ふるさと納税の限度額はどうなりますか?
A

住宅ローン控除により住民税から控除される金額分、ふるさと納税の限度額は低くなります。

Q
年収600万円だが、確定申告で医療費控除も申請予定です。ふるさと納税はどうすればよいですか?
A

医療費控除により課税所得が減少するため、ふるさと納税は控えめにすることをお勧めします。

執筆者・監修者
十河 賢

◇経歴10年以上のウェブライター&ファイナンシャルプランナー
◇CFP保有者・SEO検定1級・宅建士・住宅ローンアドバイザー

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