【年収600万円】達成難易度は?職業ごとの年齢(全データ公開):業種108から徹底調査

年収600万円のライフプランとマネー戦略を示すアイキャッチ画像。ピンク背景に白い猫のイラストと「年収600万円 ライフプランとマネー戦略」の文字が描かれている。 ライフプラン
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  • 年収600万円
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  • 年収600万円到達を目指す若手ビジネスパーソン
  • 転職で年収アップを考えている30代会社員
  • 女性活躍推進に関心のある人事担当者
  • 執筆者・監修者:十河 賢
  • 経歴10年以上のウェブライター&ファイナンシャルプランナー
  • CFP保有者・証券外務員二種
  • 宅建士(未登録)・住宅ローンアドバイザー
  • SEO検定1級・エクセルVBAエキスパート
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年収600万円は多くのビジネスパーソンが目指す目標である。しかし、業種や性別によって到達できる年齢は大きく異なり、キャリアプランの選択に悩む人も多い。厚生労働省の最新データから、業種別の年収到達可能年齢を分析することで、効果的なキャリア戦略が見えてくる。

この記事では、全108業種から年収600万円到達の可能性と時期を明らかにし、長期的なキャリア形成のヒントを提供する。

年収600万円到達は難しい?職業ごとの年齢範囲

厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに「きまって支給する現金給与額×12ヶ月」+「年間賞与その他特別給与額」の合計額で、600万円以上となる職種別の年齢範囲をまとめた。業種は108に分類されているが、年収600万円に到達したのは50業種である。

専門家のワンポイントアドバイス
年収600万円到達後も、その水準を維持するには継続的なスキルアップが重要です。特に、デジタル化への対応力は、今後あらゆる業種で求められます

職種年齢範囲
鉱業,採石業,砂利採取業35~59歳
総合工事業50~59歳
設備工事業45~59歳
化学工業35~59歳
石油製品・石炭製品製造業35~59歳
ゴム製品製造業45~59歳
鉄鋼業45~59歳
非鉄金属製造業45~59歳
はん用機械器具製造業40~59歳
生産用機械器具製造業45~59歳
業務用機械器具製造業45~59歳
電子部品・デバイス・電子回路製造業45~59歳
電気機械器具製造業45~59歳
情報通信機械器具製造業35~59歳
輸送用機械器具製造業40~59歳
電気業35~59歳
ガス業30~59歳
熱供給業35~59歳
通信業35~59歳
放送業30~59歳
情報サービス業40~59歳
インターネット附随サービス業30~54歳
映像・音声・文字情報制作業40~59歳
鉄道業35~59歳
水運業40~59歳
航空運輸業35~64歳
運輸に附帯するサービス業50~54歳
各種商品卸売業25~69歳
建築材料,鉱物・金属材料等卸売業45~59歳
機械器具卸売業40~64歳
その他の卸売業40~59歳
銀行業30~59歳・70歳~
協同組織金融業35~59歳
貸金業,クレジットカード業等非預金信用機関30~59歳
金融商品取引業,商品先物取引業25~69歳
補助的金融業等35~59歳
保険業40~59歳
不動産取引業35~59歳
不動産賃貸業・管理業45~59歳
物品賃貸業45~59歳
学術・開発研究機関30歳~
専門サービス業35~69歳
広告業35~64歳
技術サービス業40~59歳
学校教育40~69歳
医療業55~59歳・70歳~
保健衛生45~54歳・70歳~
郵便局50~59歳
機械等修理業45~59歳
政治・経済・文化団体55~59歳

20代で年収600万円に到達できる職種

  1. 各種商品卸売業
    • 総合商社(三井物産、三菱商事、伊藤忠商事、住友商事、丸紅など)
    • 大手専門商社
    • 複数分野の卸売業者(繊維、食品、金属、機械など3分野以上を扱う事業者)
  2. 金融商品取引業・商品先物取引業
    • 証券会社(野村證券、大和証券、SMBC日興証券など)
    • 商品先物取引会社
    • 投資顧問会社
    • フィンテック系金融商品取引業者

これらの職種は25歳から年収600万円の到達が可能である。特に総合商社は、グローバルなビジネス展開と多角的な取引を行っており、若手社員の早期育成と待遇面での充実を特徴としている。

金融商品取引業においては、マーケットと直結した業務内容から、実力次第で早期から高い報酬を得られる環境が整っている。両職種とも、専門性の高さと責任の重さが求められる一方で、若手からキャリアを築ける職種として知られている。

また、これらの業界は69歳まで600万円以上の収入を維持できる点も特徴的である。長期的なキャリア形成が可能な業界といえる。

30歳以降に年収600万円に到達できる職種

  1. 30歳から到達可能な職種
    • ガス業
    • 放送業
    • 銀行業
    • 貸金業,クレジットカード業等非預金信用機関
    • 学術・開発研究機関
  2. 35歳から到達可能な職種
    • 鉱業,採石業,砂利採取業
    • 化学工業
    • 石油製品・石炭製品製造業
    • 情報通信機械器具製造業
    • 電気業
    • 熱供給
    • 通信業
    • 鉄道業
    • 航空運輸業
    • 協同組織金融業
    • 補助的金融業等
    • 不動産取引業
    • 専門サービス業
    • 広告業

公共インフラ系(ガス、電気、鉄道)、金融系(銀行、信用金庫)、メディア系(放送、通信)のような業界が30代前半での年収600万円到達を可能としている。これらの業界は、安定性が高く、経験を重ねることで着実な収入増加が期待できる特徴がある。

特に、銀行業や学術・開発研究機関は70歳以降も600万円以上の収入維持が可能であり、長期的なキャリアプランを描きやすい職種といえる。また、航空運輸業や専門サービス業、広告業は、専門性を活かしながら60歳以降も活躍できる場が確保されている。

性別:年収600万円を達成できる職種ごとの年齢範囲

前章で紹介したデータをもとに、ここでは男性・女性に分けて確認する。気になる業種を確認していただきたい。

男性:年収600万円を達成できる職種ごとの年齢範囲

同様に、男性に絞ってみると、業種108のうち年収600万円以上を達成できる業種は、66ある「インターネット附随サービス業」「航空運輸業」も20代から年収600万円を獲得できる可能性があることがわかる。

業種年齢範囲
鉱業,採石業,砂利採取業35~59歳
総合工事業35~59歳
設備工事業40~59歳
飲料・たばこ・飼料製造業50~54歳
パルプ・紙・紙加工品製造業50~59歳
化学工業35~59歳
石油製品・石炭製品製造業35~59歳
プラスチック製品製造業(別掲を除く)55~59歳
ゴム製品製造業40~59歳
窯業・土石製品製造業55~59歳
鉄鋼業40~59歳
非鉄金属製造業40~59歳
はん用機械器具製造業40~59歳
生産用機械器具製造業40~59歳
業務用機械器具製造業40~59歳
電子部品・デバイス・電子回路製造業35~59歳
電気機械器具製造業40~59歳
情報通信機械器具製造業35~64歳
輸送用機械器具製造業40~59歳
その他の製造業50~59歳
電気業30~59歳
ガス業30~59歳
熱供給業35~59歳
通信業35~59歳
放送業30~59歳
情報サービス業40~59歳
インターネット附随サービス業25~59歳
映像・音声・文字情報制作業35~59歳
鉄道業35~59歳
水運業35~69歳
航空運輸業25~64歳
運輸に附帯するサービス業45~59歳
郵便業(信書便事業を含む)50~59歳
各種商品卸売業25~69歳
繊維・衣服等卸売業40~59歳
飲食料品卸売業45~59歳
建築材料,鉱物・金属材料等卸売業40~59歳
機械器具卸売業35~64歳
その他の卸売業40~59歳
各種商品小売業45~59歳
織物・衣服・身の回り品小売業40~59歳
機械器具小売業50~59歳
無店舗小売業55~59歳
銀行業30歳~
協同組織金融業30~59歳
貸金業,クレジットカード業等非預金信用機関30~59歳
金融商品取引業,商品先物取引業25~69歳
補助的金融業等30~59歳
保険業(保険媒介代理業,保険サービス業を含む)30~69歳
不動産取引業30~59歳
不動産賃貸業・管理業35~59歳
物品賃貸業40~59歳
学術・開発研究機関30歳~
専門サービス業(他に分類されないもの)30~69歳
広告業30~64歳
技術サービス業(他に分類されないもの)35~64歳
学校教育35~69歳
その他の教育,学習支援業50~59歳
医療業35歳~
保健衛生35歳~
郵便局45~59歳
協同組合(他に分類されないもの)50~59歳
機械等修理業(別掲を除く)40~59歳
政治・経済・文化団体40~59歳
宗教55~59歳
その他のサービス業45~59歳

特に公共インフラ系(電気、ガス)、金融系(銀行、保険)、専門サービス系で30代前半から年収600万円到達が見込める。また、多くの製造業でも40代までには600万円に到達可能である点も特徴的だ。

女性:年収600万円を達成できる職種ごとの年齢範囲

一方、女性は、全108業種のうち、年収600万円を達成できるのは、19種類しかない。「各種商品卸売業」「金融商品取引業,商品先物取引業」は、20代から年収600万円を達成できる点は同じだが、ほかはない。

業種年齢範囲
化学工業40~54歳
石油製品・石炭製品製造業55~59歳
電気業45~59歳
ガス業30~39歳・50~59歳
通信業35~49歳・55~59歳
放送業40~59歳
情報サービス業50~54歳・60~69歳
インターネット附随サービス業40~49歳
映像・音声・文字情報制作業50~59歳
航空運輸業50~59歳
各種商品卸売業25~64歳
金融商品取引業,商品先物取引業25~64歳
補助的金融業等40~44歳・60~64歳
学術・開発研究機関40~59歳
専門サービス業(他に分類されないもの)45~49歳
広告業45~59歳
学校教育50~64歳
保健衛生50~54歳

「ガス業」「通信業」「情報サービス業」など、年齢範囲が断続的になっている業種が目立つ点が特徴的である。これは、管理職相当の役職への登用と連動している可能性もある。また、多くの業種で40代以降の到達となっており、キャリアパスの課題が示唆される。

年収600万円到達に向けたキャリアの考え方

転職やキャリアアップを考える際、業界ごとの年収到達時期の特徴を理解しておくことは重要だ。データから見えるポイントは以下の通りである。

専門家のワンポイントアドバイス
転職時は、単に給与額だけでなく、その会社での平均勤続年数も重要な判断材料になります。長期的な成長が見込める環境かどうかを確認しましょう。

年収上昇の早い業界を選ぶ

商社や金融商品取引業は、経験を積めば積むほど年収が上がりやすい傾向にある。特に、これらの業界は69歳まで600万円以上を維持できる点も特徴的だ。ただし、専門性と責任の重さが求められることを理解しておく必要がある。

専門家のワンポイントアドバイス
若手のうちは、基本給よりも賞与や業績連動型の報酬体系に着目すると、年収アップの機会を見逃さずに済みます。

安定性重視のキャリア選択

インフラ系(電気、ガス、鉄道)、金融系(銀行、信用金庫)は、30代前半での年収600万円到達が可能で、かつ安定性が高い。これらの業界は、経験を重ねることで着実な収入増加が期待できる。

男女差を踏まえた戦略

女性の場合、600万円到達可能な業種が限られている現状がある。商社・金融業界以外では、40代以降の到達となる業種が多い。このため、より計画的なキャリア形成や、管理職を視野に入れた能力開発が重要となる。

転職を考える際は、単に現時点での年収だけでなく、年齢に応じた到達可能性や、その業界での長期的なキャリアパスを考慮に入れることが望ましい。

まとめ:キャリアに応じた年収600万円到達の可能性

厚生労働省の調査によると、全108業種のうち、年収600万円に到達できる業種は50あることがわかった。早期到達の可能性が高いのは商社や金融商品取引業で、25歳から600万円以上の収入を得られる。また、30代前半では公共インフラ系や金融系で到達可能だ。

男女別でみると、男性は66業種、女性は19業種と大きな差がある。特に女性は40代以降の到達が多く、管理職登用との関連性が示唆される。

年収600万円到達を目指す場合、業界特性を理解した上で、長期的なキャリアプランを立てることが重要だ。特に転職を考える際は、現時点の年収だけでなく、年齢に応じた到達可能性や、その業界での将来性も考慮に入れるべきである。

Q
年収600万円に到達できる業種が、全体の半数に満たないのはなぜですか?
A

厚生労働省の調査では、企業規模や地域性も含めた平均値を算出しているためです。大手企業や都市部に限定すると、より多くの業種で600万円到達の可能性があります。

Q
女性の到達可能業種が少ない原因は何ですか?
A

管理職登用の機会の差や、勤続年数の違いが主な要因とされています。近年は、女性活躍推進法の施行により、状況は徐々に改善傾向にあります。

Q
インターネット附随サービス業で男性は20代から到達可能なのに、女性は40代からなのはなぜですか?
A

IT業界特有の性別による処遇格差や、専門職としてのキャリアパスの違いが影響していると考えられます。

執筆者・監修者
十河 賢

◇経歴10年以上のウェブライター&ファイナンシャルプランナー
◇CFP保有者・SEO検定1級・宅建士・住宅ローンアドバイザー

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