【北海道】年齢別の二人以上世帯における家計支出の特徴とポイント

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  • 北海道で二人以上世帯の生活を送る人
  • 年代に応じた適切な支出配分を知りたい人
  • 将来の収支変化に備えたい世帯の人
  • 執筆者・監修者:十河 賢
  • 経歴10年以上のウェブライター&ファイナンシャルプランナー
  • CFP保有者・証券外務員二種
  • 宅建士(未登録)・住宅ローンアドバイザー
  • SEO検定1級・エクセルVBAエキスパート
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家計をやりくりする中で、収支のバランスに不安を感じている世帯は少なくない。とくに二人以上の世帯では、家族それぞれの支出を考慮する必要があり、適切な配分に頭を悩ませることがある。

しかし、年齢や世帯構成に応じた支出の目安を知ることで、より効果的な家計管理が可能となる。この記事では、北海道の二人以上世帯における家計支出のデータをもとに、具体的な管理方法を解説する。

家計収支の項目と見方

家計の収支を正しく把握するためには、基本的な項目の意味を理解しておくことが重要である。

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住居費は手取り収入の30%以内に抑えることで、その他の支出にゆとりが生まれます。

おもな項目の意味

勤め先収入は会社からの給与収入を表しており、世帯全体の収入合計となる。収入から税金や社会保険料などの非消費支出を除いた金額が、実際に使える可処分所得となる。消費支出は食費や住居費など、日々の生活にかかる費用の合計額を示している。

表の基本情報

家計収支の表は、すべて一か月あたりの平均金額を示している。年齢区分は5歳ごとに分けられており、世帯主の年齢に応じた数値を参考にすることができる。また、帰属家賃は持ち家を所有した場合の家賃相当額を示しており、参考値として掲載している。教育費や光熱・水道費など、世帯人数の影響を受けやすい項目については、一人あたりの金額も考慮に入れる必要がある。

50歳未満の二人以上世帯における収入と支出の特徴

20代後半から40代の二人以上世帯では、収入が段階的に増加し、教育費や住居費など、世帯特有の支出が大きく変動する時期である。それぞれの年代における収支状況を確認していく。

総務省「全国家計構造調査(2019年)」:北海道の年齢階級別 家計収支(1世帯当たり1か月・勤労者/二人以上世帯)
収支項目30歳未満30~3435~3940~4445~49
勤め先収入295,662446,695415,844427,297480,207
可処分所得277,054426,394387,459396,640411,270
消費支出計207,365260,512276,728264,008308,798
 食料53,63056,96073,09571,41566,297
 住居34,99137,88625,40217,99114,830
 光熱・水道20,10319,27319,78320,97321,352
 家具・家事用品6,3639,33510,8017,7578,060
 被服・履物12,53510,70016,07614,71415,578
 保健医療12,7697,68221,5738,67613,424
 交通・通信28,10844,70945,48640,52282,000
 教育2,27014,4565,97511,30216,442
 教養娯楽17,02720,82329,62431,97430,467
 その他の消費支出19,57138,68928,91338,68540,346
非消費支出47,73374,00969,90678,84993,853
帰属家賃(参考)13,82621,71933,19048,05746,030
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40代のうちに固定費を見直し、毎月3万円程度の余裕を作ることをお勧めします。

30歳未満の家計管理のポイントと注意点

30歳未満の二人以上世帯における勤め先収入は平均29.5万円である。非消費支出として税金や社会保険料が差し引かれ、実際に使える可処分所得は27.7万円程度となっている。

消費支出は20.7万円程度で、そのうち食費が5.3万円と最も大きな割合を占めている。住居費は3.4万円程度であり、光熱・水道費の2万円と合わせると家計の基礎的な支出が高額となる。

被服費は1.2万円、教養娯楽費は1.7万円程度と、生活を楽しむための支出も確保されている。教育費は2.2万円と比較的少額だが、今後の増加に備えた準備が必要となる。保健医療費は1.2万円台で、世帯人数が増えることによる支出増加も考慮に入れるべきである。

30代の家計管理のポイントと注意点

30代の収入は30~34歳で44.6万円とピークを迎え、30歳未満と比べて約15万円の大幅な増加となる。収入が大きく増加する一方で、教育費が1.4万円まで上昇し、その他の消費支出も3.8万円と倍増するなど、支出構造が大きく変化することに注意が必要である。

消費支出は26~27万円台で推移しており、とくに食費は7万円台まで増加する。住居費は3.7万円から2.5万円へと減少傾向にあるが、交通・通信費は4.5万円前後まで上昇する。教養娯楽費も2~3万円台と増加し、ゆとりのある生活を実現できる一方で、非消費支出も7万円台と大きく増加している。

40代の家計管理のポイントと注意点

40代の勤め先収入は42~48万円で推移し、45~49歳で最高額となる。可処分所得は39~41万円台を維持しているが、教育費や交通・通信費の増加が著しく、支出の優先順位付けが重要となる。

消費支出は45~49歳で30.8万円とピークを迎え、とくに交通・通信費は8.2万円と急増する。一方で住居費は1.4万円台まで減少し、帰属家賃が4.6万円程度まで上昇することから、持ち家の比率が高まっていることがわかる。

教育費は1.6万円台まで増加し、教養娯楽費も3万円台を維持している。その他の消費支出も4万円台となり、世帯規模の拡大や生活の充実に伴う支出増加が見られる。非消費支出は9.3万円台まで上昇するため、手取り額の管理も重要度を増してくる。

50歳以上の二人以上世帯における収入と支出の特徴

50代以降の二人以上世帯では、収入が徐々に減少し、医療費の増加や教育費の変化など、支出内容が大きく変わっていく時期である。現役世代の最終段階から高齢期への移行における収支状況を確認していく。

総務省「全国家計構造調査(2019年)」:北海道の年齢階級別 家計収支(1世帯当たり1か月・勤労者/二人以上世帯)
収支項目50~5455~5960~6465~69
勤め先収入483,842463,130368,694305,014
可処分所得413,228401,581359,884436,742
消費支出計279,642307,900290,010293,228
 食料68,75074,13671,92184,381
 住居7,65512,20026,42410,657
 光熱・水道25,46628,62923,03427,646
 家具・家事用品8,22610,09511,64611,666
 被服及び履物11,91510,22210,8459,874
 保健医療13,2818,43614,61215,555
 交通・通信46,20853,79346,73558,190
 教育8,4528,444689819
 教養娯楽18,18623,33824,46025,509
 その他の消費支出71,50178,60759,64548,930
非消費支出96,69295,99373,08272,051
帰属家賃(参考)51,43350,39953,34756,404
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65歳以降の医療費増加に備え、50代で毎月4万円程度の貯蓄をしておくと安心です。

50代の家計管理のポイントと注意点

50代の勤め先収入は40代後半と同水準の48万円台を維持しているが、55~59歳では46万円台まで緩やかに減少する。収入は依然として高水準だが、非消費支出が9.5万円を超えるため、手取り額の管理がより重要となる。

消費支出は27~30万円台で推移しており、食費は7万円台まで増加する傾向にある。住居費は0.7~1.2万円と低水準である一方、光熱・水道費は2.5~2.8万円台まで上昇している。教育費は0.8万円台まで減少するが、交通・通信費は4.6~5.3万円台と高い水準を保っている。

60代前半の家計管理のポイントと注意点

60~64歳における勤め先収入は36.8万円と、50代後半から約10万円の大幅な減少となる。収入構造が大きく変化する一方で、保健医療費や住居費が増加する傾向にあるため、支出の優先順位を見直す必要がある。

消費支出は29万円程度となり、食費は7.1万円台を維持している。住居費は2.6万円まで上昇するが、帰属家賃も5.3万円と増加していることから、住居形態の変化が影響していると考えられる。教育費は0.6万円台まで大きく減少する一方、教養娯楽費は2.4万円台と増加傾向にある。

65歳以降の家計管理のポイントと注意点

65~69歳では勤め先収入が30.5万円まで減少するが、可処分所得は43.6万円と増加に転じる。収入源の多様化に伴い、月々の収支管理方法を見直す必要がある。

消費支出は29.3万円と60代前半と同水準を維持しているが、内訳に大きな変化が見られる。食費は8.4万円と最高額となり、保健医療費も1.5万円台まで上昇する。住居費は1万円台まで減少する一方、交通・通信費は5.8万円と大きく増加している。教養娯楽費は2.5万円台を確保しており、生活の質を維持しつつ、基礎的支出とのバランスを取ることが求められる。

まとめ:年代に応じた家計管理のポイント

家計収支は年代によって大きく変化することがわかる。20~30代は収入増加への対応、40~50代は教育費や保健医療費の変動、60代以降は収入源の変化への備えが重要となる。

収入面では、30~34歳の44.6万円から徐々に増加し、50~54歳で48.3万円とピークを迎える。その後は段階的に減少し、65~69歳では30.5万円となる。一方で、非消費支出は収入に応じて変動し、50代では9.5万円を超える水準となるため、各年代で実際に使える金額を把握することが大切である。

支出面では、30歳未満は食費が5.3万円、住居費が3.4万円と基礎的支出の割合が高い。年齢とともに教育費が増加し、40代後半には1.6万円を超える水準となる。50代では交通・通信費が5万円前後まで上昇し、65~69歳では食費が8.4万円と最大となるなど、年代によって支出構造が大きく異なる。

こうした変化を理解したうえで、自身の世帯における収支の特徴を把握し、将来を見据えた家計管理を心がけることが望ましい。とくに二人以上世帯では、家族それぞれのライフステージに応じた支出の変化も考慮に入れる必要がある。

Q
二人以上世帯の食費の平均はいくらですか?
A

年齢によって異なりますが、30代で5~7万円、50代で7万円前後、65歳以降では8.4万円程度です。

Q
収入のピークはいつ頃ですか?
A

北海道の二人以上世帯では50~54歳で月収48.3万円とピークを迎えます。

Q
年齢とともに大きく増加する支出は何ですか?
A

食費(30代5万円台から65歳以降8.4万円)と保健医療費(65歳以降で1.5万円台)が顕著です。

執筆者・監修者
十河 賢

◇経歴10年以上のウェブライター&ファイナンシャルプランナー
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