本記事には広告・PRが含まれています

新入社員必見!選択制ライフプラン手当、現金か積立てか徹底比較

新入社員向けライフプラン手当の選択ガイド:現金受け取りと積立のメリット・デメリットを比較した図解 ライフプラン
© wordweaverpro.com
この記事は約8分で読めます。
スポンサーリンク

新社会人や20代の若手社員の多くは、初めての給与明細で「ライフプラン手当」という項目に戸惑うことだろう。この手当は「現金で受け取る」か「将来のために積み立てる」か、選択できる制度を導入している企業も多い。

本記事では、ライフプラン手当の仕組みを簡潔に解説し、自分に最適な選択をするためのポイントを紹介する。

執筆者・監修者
十河 賢

○ ファイナンシャルプランナー
○ CFP保有者
○ 宅建士(未登録)
○ 証券外務員二種 など
○ 保険募集人の経験あり

ライフプラン手当とは? 仕組みを簡単に説明

ライフプラン手当は、会社が従業員の将来に向けた資産形成を支援するために導入する制度である。給与の一部を、現金で受け取るか、企業型確定拠出年金(企業型DC)として積み立てるかを選択できるのが大きな特徴だ。

現金で受け取るか、積立てるかの選択肢としては、次のようなパターンがある。ただし、会社によって制度は異なる。

ライフプラン手当の3つの選択肢を紹介します!
  1. 全額を現金で受け取る
    • 手取り額が多くなり、自由に使える
    • 将来への備えは自身で行う必要あり
  2. 全額を企業型DCで積み立てる
    • 手取り額は減るが、老後に向けた資産形成ができる
    • 運用益は非課税、受取時は税制優遇あり
  3. 現金受取と積立てを組み合わせる
    • 自分のライフプランに合わせて割合を選択
    • 手取り額と将来への備えのバランスを取ることが可能

特に、「全額を現金で受け取る」場合と「全額を企業型DCで積み立てる」場合の、自身への影響を考えることが重要である。次章では、自分に合った選択ができるようにポイントを解説する。

FP
FP

専門家のワンポイントアドバイス
会社で導入されている制度の特徴を理解することから始めましょう。そのうえで、選択できる項目があれば検討します。

選択肢を間違えないためのポイント

新社会人にとって、ライフプラン手当の選択は難しい判断となる場合が多い。制度の詳細を完全に理解するには時間がかかるが、選択を迫られる状況では、まずは各選択肢がもたらす影響を把握することが重要だ。

全額を現金で受け取る場合の影響

全額を現金で受け取る選択をすると、以下のようなメリットとデメリットがある。

メリット

  • 手取り額が増加し、自由に使えるお金が増える
  • 生活立ち上げ資金や趣味、交際費などに活用できる
  • 急な出費にも対応しやすくなる

デメリット

  • 老後の資金準備は自分で行う必要がある
  • 社会保険料や税金の負担が相対的に多くなる
  • 手取り額の増加分は想定より少なくなる可能性あり

現金で受け取った場合、以下のように税・社会保険料を差し引かれる。

支給額実際の手取り額備考
5万円約4.1万円社会保険料・税金を18%として算出

ただし、多くの企業では定期的に受取方法を見直せる仕組みがあるため、会社や生活に慣れるまでの限定的な期間として選択することも可能だ。

FP
FP

専門家のワンポイントアドバイス
あなたが新入社員で、生活や会社に慣れていない場合、金銭的にも生活が安定しない可能性があります。ライフプラン手当は将来のための貯蓄です。今の生活が不安定な場合、優先順位は「今」です。老後の生活は誰でも心配ですが、準備のタイミングは人それぞれです。

 ライフプラン手当が2万円だとします。この2万円について考えてみてください。

  • 2万円あれば、1ヶ月分の食費になる。
  • 2万円あれば、1ヶ月分の水道光熱費と通信費を払える。
    → 企業型DCへの積立で、1ヶ月に倍の4万円の食費がかかると考えてもよい。
  • 将来のためとして、「今」2万円の保険に加入しますか。
  • 将来のためとして、「今」2万円分を住宅や結婚・子育てに貯めますか。
    → 将来への備えは、今の生活に直接影響します。入社後間もない状況で、将来への備えができるか、考えます。

現金から企業型DCへの変更ができるなら、生活に慣れるまでは、1年間だけは給与として受け取るなど、自分の状況にあった選択をしましょう。

全額を企業型DCで積み立てる場合の影響

全額を企業型DCで積み立てる選択の影響を、メリットとデメリットに分けて整理する。

おもなメリット

  • 確実な老後資産形成:定期的な積立で将来の備えを確保
  • 税制面の優遇:運用益が非課税、受取時にも税制優遇あり
  • 社会保険料・税金の軽減:標準報酬月額や課税所得から控除される
企業型DCの税制面の優遇
段階優遇内容メリット
拠出時社会保険料・所得税の控除手取り減少を緩和
運用時運用益が非課税複利効果が高まる
受取時公的年金等控除など受取額の税負担軽減

おもなデメリット

  • 手取り額の減少:当面使える資金が少なくなる
  • 引き出し制限:原則60歳まで引き出すことができない
  • 資金使途の制限:住宅購入、結婚、出産など人生イベントに使えない

この選択は、長期的な資産形成を優先したい人や、社会保険料・税金の節約効果を最大限に享受したい人に適している。ただし、手元資金が不足することで生活に支障をきたさないよう注意が必要だ。

FP
FP

専門家のワンポイントアドバイス
「将来のための備え」と「今の生活資金」のバランスは、特に新入社員の方にとっては難しい判断です。税制優遇などの制度面より先に、まずは「今の生活が安定しているか」を最優先に考えましょう。

生活に余裕がなければ、最初の1年間は現金で受け取るなど、段階的なアプローチも有効です。制度は長い目で活用するものですから、焦らず自分のペースで始めることが大切です。

会社に確認しておくべきライフプラン手当のルール

ライフプラン手当の選択肢や運用方法は、会社によって異なる。自身に合った最良の選択をするには、会社の制度ルールを正確に把握することが重要だ。

少なくても、以下の内容は確認しておこう!
確認事項確認内容なぜ重要か
相談窓口総務部など社内の専門窓口制度理解が不十分な場合、
適切なアドバイスが
受けられる
選択変更の頻度毎月/四半期/半年ごとなど生活状況に合わせて
柔軟に変更できるか
把握できる
割合変更の可否金額や比率の調整可能性最初は控えめにし、
徐々に増やすなどの
戦略が立てられる

チェックリスト

  • 制度の説明資料を入手した
  • 相談窓口の担当者を確認した
  • 変更手続きの期限・方法を確認した
  • 現在の選択が自分の生活状況に合っているか検討した

新入社員や20代の社員は、特に生活基盤が安定するまでの間、制度をどう活用するかを慎重に検討するとよい。会社によって制度が異なるため、一般論だけでなく、自社の制度に合わせた選択が重要となる。

まとめ:ライフプラン手当は自分の状況に合わせて選択しよう

本記事では、ライフプラン手当の受け取り方について、現金受取と企業型DC積立の影響を解説した。どちらを選ぶべきかは、個人の状況によって異なるが、以下のポイントを参考にしてほしい。

選択のポイント

現金受取が向いている人

  • 新生活の立ち上げ資金が必要な時期
  • 給与水準がまだ低く、生活費に余裕がない場合
  • 短期的な資金ニーズがある場合

企業型DC積立が向いている人

  • 生活資金に余裕がある場合
  • 長期的な資産形成を重視する場合
  • 税制優遇を最大限活用したい場合

最終アドバイス

30代や40代の上司と比較しても、収入や生活状況が大きく異なるため、他者の選択をそのまま参考にするのは適切ではない。会社の制度をよく理解し、自分自身のライフプランを考慮した上で選択することが重要だ。また、選択は固定ではなく、状況に応じて見直していくことも検討するとよい。

時間があるときに確定拠出年金の知識を身に付けておくことで、より自分に適した選択ができるようになるだろう。

Q
選択制のライフプラン手当とは何ですか?
A

選択制のライフプラン手当は、従業員が給与の一部を現金で受け取るか、企業型確定拠出年金(企業型DC)として積み立てるかを選択できる制度です。自身のライフプランに合わせて柔軟に選択できるのが特徴です。

Q
ライフプラン手当を現金で受け取るメリットは何ですか?
A

現金で受け取ると、手取り額が増加し、生活費や趣味、貯蓄など自由に使えるお金が多くなります。特に新入社員にとって、生活立ち上げ資金や急な出費に対応しやすくなるメリットがあります。

Q
企業型DCで積み立てるメリットは何ですか?
A

企業型DCで積み立てると、確実に老後の資産形成を進めることができます。運用益が非課税であり、受取時にも税制優遇があるため、税制面でのメリットが大きいです。また、社会保険料や税金の軽減効果もあります。

注意事項

当サイトでは、金融商品に関する情報を提供していますが、以下の点にご注意ください。

  • 掲載情報の正確性には十分配慮しておりますが、その完全性、正確性、適時性、および特定目的への適合性を保証するものではありません。
  • 当サイトの情報は、金融商品の購入や投資の推奨を目的としたものではありません。
  • 実際に金融商品をご検討・ご利用の際は、各金融機関が提供する商品説明や契約締結前交付書面等を必ずご確認ください。
  • 金融商品には、元本割れなどのリスクが伴う場合があります。ご自身の判断と責任においてお取引ください。
  • 当サイトの情報に基づいて行われた判断の結果生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いかねます。

詳細な免責事項については、免責事項ページをご覧ください。

ライフプラン
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました