【2024年度】リスク許容度診断・無料ツール11選

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資産運用をする際には、自分のリスク許容度を図り、それを参考にしてポートフォリオを組みたい。ここでは、リスク許容度を無料で診断できるツール11選(うち3つはリンクのみ)を紹介する。

なお、診断結果のリスク・リターン、利回りなどは、確定されたものではない。複数のツールを活用しつつも、目安だという点もおさえておこう。

証券会社・銀行

実際に運用商品を取り扱う、証券会社や銀行が提供しているリスク許容度診断ツールを紹介する。投資商品の情報を保有していることから、診断結果では商品名が表示されるツールもある。商品の変更ができれば、ウェブ上でオリジナルのポートフォリオを完成できる。

ここではリスク許容度診断ツールを3つ紹介する。

マネックス証券「iDeCoポートフォリオ診断」

マネックス証券「iDeCoポートフォリオ診断」は、5つの質問で、10段階の判定をする診断ツール。診断結果には具体的な商品名も表示され、具体的なポートフォリオをイメージしやすくなっている。また、自身の判定(段階)だけでなく、ほかの判定(段階)を確認し、比較することも可能だ。

ウェブライター
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私の診断結果は、10段階の4でした。リスクは低めで、債券48.5%、株式46.8%、REIT4.7%という配分割合です。債券は国内債券45.9%が最も多く、先進国債券や新興国債券も含まれています。株式は国内株式(23%)と先進国株式(19.8%)が多く、新興国株式にも少し配分されています。

<おもな診断項目>

  • リスク許容度(10段階)
  • 推奨配分
  • 将来シミュレーション
  • ポートフォリオ全体の信託報酬等(費用)
  • 具体的な投資先
質問数判定(段階)結果機能
510段階ダウンロード可

フィデリティ証券「投資計画の設定とリスク許容度の診断」

フィデリティ証券「投資計画の設定とリスク許容度の診断」は、およそ5つの質問で判定する診断ツール。質問に回答したあと、アクティブ運用を含めるかどうかの選択ができる。結果は、判定(段階)を表示するタイプではなく、ポートフォリオ、具体的な商品名に加え、収益予想や確率分布、リスクリターンマップが表示される。また表示された商品を変更したり、追加したりして、リスクとリターンを確認できるのもよい。ただし、一部の機能はログインが必要となる。

ウェブライター
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おすすめのポートフォリオは、国際債券40%、国内債券22%、国際株式19%、国内株式19%だでした。債券が全体の6割を占めるため、安定型・慎重型のポートフォリオだと言えます。

<おもな診断項目>

  • ポートフォリオの予想値
  • ポートフォリオのリスクとリターン
  • 投資金額
  • 収益予想
  • 確率分布
  • リスクリターンマップ
質問数判定(段階)結果機能
約5調整可能保存可
※要ログイン

りそな「DC資産運用クリニック」

りそな「DC資産運用クリニック」は、8つの質問で判定する診断ツール。DC(確定拠出型)を想定した診断ツールで、iDeCo(個人型確定拠出年金)と企業型確定拠出年金から選択して、診断を始める。また自分で運用するプランだけでなく、専門家に一任した場合のプランも選べる。リスク許容度のタイプ(今回は「やや慎重型」3/10)に加え、60歳時点の一時金額(見込)、目標利回り、資産分類ごとの配分割合、将来シミュレーション、ほかのリスク許容度との比較などが行える。

ウェブライター
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専門家に任せるを選んだ結果は、ターゲットイヤー型でした。年齢に応じた最適な資産配分で運用を行うタイプです。一方、自分で判断するを選んだ結果は、「やや慎重型」でした。専門家に任せる、よりも投資判断に関する質問が含まれています。日本債券が63%と、ほかの診断ツールと比較すると、高い割合になっています。国内債券で安定性を高め、先進国株式(17%)で利益を追求するポートフォリオです。

<おもな診断項目>

  • 投資タイプ
  • 資産ポートフォリオ
  • 将来シミュレーション
  • 過去シミュレーション
  • 60歳時点での給付額(見込)
質問数判定(段階)結果機能
810段階メール送信

そのほかの診断ツール

生命保険

生命保険会社も、リスク許容度診断ツールを無料で提供している。証券会社や銀行よりも簡略化している点が特徴だ。投資経験がなく、前述した具体的な商品名を提示されてもピンと来ない人に向いている。

ここではリスク許容度診断ツールを3つ紹介する。

大樹生命「リスク許容度診断チェック」

大樹生命「リスク許容度診断チェック」は、7つの質問で判定する診断ツール。前述の診断ツールに比べると、シンプルで簡易的であるため、すぐに診断できる。各項目に点数が付いており、獲得した得点に応じたタイプが選ばれる。ただし、投資先を選択しなければならないなど、未経験者にとっては選びにくい質問もあり、「わからない」という選択肢もないため、利用しにくいかもしれない。

ウェブライター
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結果は、中立派タイプでした。慎重派・堅実派と比べると、利益追求型といえます。中立派のうえには、効率派・積極派があります。

<おもな診断項目>

  • 投資タイプとその特徴
質問数判定(段階)結果機能
75段階保存不可

明治安田生命「リスク許容度診断シート」

明治安田生命「リスク許容度診断シート」は、8つの質問で判定する診断ツール。PDFファイルであるため、ダウンロードして診断できる。各回答に点数がついており、その合計額で「スタイル」が決定される。ほかのスタイルも掲載されていため、自分の位置を確認しやすい。

ウェブライター
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堅実型でした。元本確保型、元本重視型の次に安定運用を目指すタイプです。

<おもな診断項目>

  • 投資タイプとその特徴
質問数判定(段階)結果機能
86段階保存可

ソニー生命「リスク許容度ナビ」

ソニー生命「リスク許容度ナビ」は、6つの質問で判定する診断ツールである。基本的には変額保険・変額個人年金保険を検討している人向けのツールだが、本格的な「診断書」が生成され、参考になる。保険会社であるため、保険商品の案内は多いが、複数のポートフォリオを提示してもらえる。

ウェブライター
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私のリスク許容度は、「バランスタイプ」でした。価格の変動リスクをある程度は受け入れられ、収益を追求するタイプです。7つあるタイプの真ん中に位置します。

<おもな診断項目>

  • 投資タイプとその特徴
  • リスク許容度に応じた保険商品
  • 商品ごとにリスクの違い
  • リスク許容度に応じたモデル・ポートフォリオ
質問数判定(段階)結果機能
87段階印刷可

その他

証券会社、銀行、保険会社以外の金融機関で提供しているリスク許容度診断ツールを紹介する。WealthNaviもこちらに含めている。

iDeCo公式サイト「リスク許容度と資産配分」

iDeCo公式サイト「リスク許容度と資産配分」は、診断ツールではないが、具体的なポートフォリオの例が記載されているため、通勤時の隙間時間に確認できる。年齢によってどのように変化するかもわかるだろう。

ウェブライター
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年齢やライフステージによって、リスク許容度が変化することがわかります。20代・30代の方が確認すれば、より参考になるでしょう。

<おもな診断項目>

  • 診断はなし
質問数判定(段階)結果機能

WealthNavi「あなたに合った 資産運用プランは?」

WealthNavi「あなたに合った 資産運用プランは?」は、6つの質問で判定する診断ツールである。診断ツールでは、過去分析と将来予測を行え、結果出力後でも、投資額や投資期間の調整が可能。元本が将来的にいくらになるか明確に提示される。

<おもな診断項目>

  • 将来予想
  • 過去分析
  • ポートフォリオとリスク許容度
質問数判定(段階)結果機能
6調整可能保存不可

リスク許容度診断で用いられる質問の意図

リスク許容度診断での質問はそれぞれに意味がある。資産運用の特徴を表しているともいえるため、おもな質問、「安定型」と判断されやすい回答と理由も解説する。

  1. 投資をしていく中で、お金を引き出す必要がある時期はおおよそいつごろですか?(短期/中期/長期)
  2. なぜ投資をしたいと考えていますか?(生活資金を作りたい/資産を増やしたい/資金を守りたい など)
  3. 投資に回せる金額はおおよそどのくらいですか?(少額/中程度/大きな金額)
  4. 投資にはリスクがありますが、リスクを取る意欲はどの程度ですか?(低い/中くらい/高い)
  5. これまで投資の経験はありますか?(ほとんどない/少しある/かなりある)
  6. 株式や投資信託などの金融商品について、知識や理解はどの程度ありますか?(ほとんどない/少しある/かなりある)
  7. 投資で損失が出ても、それを許容できる範囲はどの程度ですか?(小さい/中程度/大きい)
  8. 投資の情報収集や分析に時間をかけられますか?(ほとんど時間がない/少しの時間がある/かなりの時間がある)
  9. 株価や基準価額の変動に対して、心配にならずにいられますか?(心配になりやすい/少し心配になる/あまり心配にはならない)
  10. 投資に対する姿勢はどのようですか?(慎重/中間的/積極的)

上記のうち、たとえば「7」の質問は、100万円から何万円までの損失に耐えられるかなど、具体的な金額で質問しているツールが多い。次にこの質問に対して、「安定型」と判断される回答を紹介し、その理由から資産運用の特徴について理解しておきたい。

  1. 短期を選ぶ。短期的に資金が必要な場合、リスクの低い商品に投資する傾向にあるためだ。長期的な資産形成よりも、資金の安全性を重視するためである。
  2. 資金を守りたいを選ぶ。元本の確保を最優先し、収益性よりも安全性を重視するためだ。生活資金の確保や資産保全が主な目的となるためである。
  3. 少額を選ぶ。大きな金額を投資するリスクを避け、少額から始める慎重な姿勢であるためだ。無理のない範囲で投資を行うためである。
  4. 低いを選ぶ。リスクが高い投資は避け、安全性の高い商品を選好するためだ。リターンが低くても、リスクの低さを優先するためである。
  5. ほとんどないを選ぶ。投資の経験が浅く、リスクに対する理解が十分ではないためだ。慎重な姿勢で始める傾向にあるためである。
  6. ほとんどないを選ぶ。金融商品に関する知識が乏しいため、リスクの高い商品は避ける傾向にあるためだ。安全性の高い商品を選択するためである。
  7. 小さいを選ぶ。損失を最小限に抑えることを重視するためだ。元本割れなどの大きな損失は許容できないためである。
  8. ほとんど時間がないを選ぶ。投資に多くの時間を費やせないため、手間のかかる分析は避け、簡単な商品を選択する傾向にあるためだ。
  9. 心配になりやすいを選ぶ。金融資産の価格変動に敏感で、リスクを回避する傾向にあるためだ。安定性を重視するためである。
  10. 慎重を選ぶ。リスクを最小限に抑えることを最優先し、慎重な投資行動を取るためだ。収益性よりも安全性を重視するためである。

リスク許容度診断の質問内容から得られる資産運用の基礎知識

リスクとリターンのトレードオフを理解することが重要だ。一般に、より高いリターンを得るためには、ある程度のリスクを伴うことになる。保守的な投資家は、リスクを最小限に抑えることを最優先するため、収益性は相対的に低くなる。一方、積極的な投資家はリスクを許容し、より高い収益を狙うことができる。投資目的や資金の使途に応じて、適切なリスク許容度を見極める必要がある。

次に、投資期間の設定も重要だ。短期的に資金が必要な場合は、リスクの低い商品を選好する。一方、長期的な資産形成を目的とする場合は、一時的な価格変動に惑わされず、じっくりと運用することが求められる。自身の資金ニーズを正しく見極め、それに合わせた投資期間を設定することが肝心だ。

さらに、投資対象の理解度も大きな影響を及ぼす。投資対象に関する知識が乏しい場合、リスクの高い商品は避け、安全性の高い商品を選択する傾向にある。徐々に知識を深めながら、自身に適したポートフォリオを構築していくことが重要である。

最後に、投資に対する心理的な姿勢も見落とせない。価格変動に敏感で、リスクを過度に警戒する投資家は、収益性を犠牲にしてでも安定性を重視する。一方、積極的な投資家は変動リスクを受け入れ、より高いリターンを追求することができる。自身の心理的な特性を把握し、それに合わせた投資スタイルを選択することが肝心だ。

このように、リスクとリターン、投資期間、知識レベル、心理的要因など、様々な要素を総合的に勘案しながら、自身に最適な資産運用方法を見出していくことが、投資未経験者にとっての基礎知識となる。

複数の診断ツールを使い、判断する

ウェブライター
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私の場合は、どのツールも似たような結果でした。これは年齢が大きく作用したと考えられます。20代・30代が診断すれば、ツールによって差が出るかもしれません。

ここで紹介した診断ツールは、いずれもリスクをどの程度受け入れられるかを測るためのもので、理にかなっている。しかし、万能ではないため、複数の診断ツールを使い、その違いを確認しながら、自分のリスク許容度を測るとよい。

またリスク許容度は年齢を重ねるにつれ変化する。そのため、定期的に診断し、そのときのリスク許容度に合ったポートフォリオになっているか確認する必要がある。

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