第5章 ◇ 執筆のコツ

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この記事を読んで得られるメリット

  • ライター初心者がよく陥る文章の間違いがわかる
  • 接続詞や指示語の適切な使い方を学べる
  • シンプルでわかりやすい文章の書き方のコツがつかめる

これからWEBライターとしての業務を行いたい人は、「日本語で文を書くだけ」と考えているかもしれない。しかし、数多くの原稿を見ていると、ある程度の文章を見ただけで、経験者かどうかの判断ができる。ライター初心者がやりがちな間違いを紹介するので、執筆のコツとして参考にしていただきたい。

ウェブライター
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WEBライティングでは、読みやすさが何より大切です。文法的に正しくても、読者にとってわかりにくい文章では意味がありません。常に読者目線で考え、シンプルな表現を心がけましょう。

なお文法が正しくても、WEBでスムーズに読めるかどうかの視点が必要である。正しい日本語であっても、わかりにくい文章は避けなければならない。特にWEBサイトは流し読みが基本となる。文法が正しいかどうかで迷う文章を、シンプルでわかりやすい文章に改善することも大切である。

5-1 ◇ 接続詞の使い過ぎ・何となく使う接続詞

(例1)
投資信託はさまざまな金融商品に投資されるため、少ない投資額で分散投資できるメリットがある。そのため、~

(ポイント)
・比較的多いのが、「ため」「ので」の使い過ぎである。頻繁に使うので、前後で重複しているケースも見受けられる。
・上記の文では、「投資信託はさまざまな金融商品に投資されるため、(投資信託には)少ない投資額で分散投資できるメリットがある。」と、省略した主語が異なる点も気になる。

(例1 改善)
さまざまな金融商品に投資される投資信託には、少ない投資額で分散投資できるメリットがある。そのため、~

「ので」は、使う必要のない文章でも使いがちである。前後の文章について、原因(理由)と結果を意味しているかを確認する。原因や理由になっていないにもかかわらず、何となく利用しないように注意したい。

(例2)
40歳での転職は、20代や30代と比べると難しい。なぜなら、高い経験やスキルを求められるからである。したがって、退職する前に、自分のスキルを確認したり、資格を取得したりしなければならない。

(ポイント)
・接続詞「なぜなら」「したがって」を、連続して使っている。
・接続詞は、おもに記事のテーマの結論などで使い、強調するとよい。
・「転職は~難しい」と書けば、読み手はその理由など関連性の高い文がくると予測しながら読み進めるため、下記のような接続詞なしで意味が通じる。

(例2 改善)
40歳での転職は、20代や30代と比べると難しい。40代には高い経験やスキルを求められるため、退職する前に、自分のスキルを確認したり資格を取得したりしなければならない。

5-2 ◇ 指示語はなるべく使わない

指示語が明確に何を指しているかがわかる場合を除き、WEBサイトで指示語を使うと、流し読みに支障をきたす場合がある。特に税制や法律、金融商品などをテーマにする記事では、できるだけわかりやすく解説する必要がある。

(例)
美容液は洗顔後や化粧水のあとに使われ、それによって有効成分が肌に浸透しやすくなります。

(ポイント)
・指示語を使わなくても、文になる。

(改善)
美容液は洗顔後や化粧水のあとに使うことで、有効成分が肌に浸透しやすくなります。

5-3 ◇ 無駄をなくしてシンプルな文にする

同じテーマを書いていると、何を書けばいいか思いつきやすくなる。しかし、文字数が増えることで、わかりにくい解説になっていたり、親切すぎる言い回しで逆効果になったりすることがある。専門的な記事を書くときには特に注意が必要で、ユーザーの知識や経験に合わせた内容を絞り込まなければ、理解してもらえない。

ウェブライター
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キーワードを盛り込むことは大切ですが、無理につめ込みすぎないことが重要です。自然な文章の流れを大切にし、読者にとって有益な情報を的確に伝えることを心がけましょう。冗長な表現は控えめにするのがコツですね。

5-4 ◇ 「の」の連続

(例)
政府の資料の概要には、当該制度の対象者と要件が記されている。

(ポイント)
・「の」が連続する場合は、言い換える

(改善)
政府が公開している資料の概要には、当該制度の対象者と要件が記されている。

まとめ

WEBライターとして記事を書く際は、以下の点に注意するとよい。

  • 接続詞は適切に使い、使い過ぎないようにする
  • 指示語はなるべく避け、明確な表現を心がける
  • 無駄をなくし、シンプルでわかりやすい文章を書く
  • 「の」の連続は言い換えるなどして避ける

文法的な正しさだけでなく、読者にとっての読みやすさを意識することが大切である。読者目線に立ち、伝えるべき情報を的確に表現できるよう心がけよう。

Q
接続詞の使い方で、他に気をつけるべきことはありますか?
A

接続詞を使う際は、前後の文章の関係性を意識することが大切です。接続詞の意味を理解し、因果関係や対比、並列など、適切な関係性を示すものを選ぶようにしましょう。また、同じ接続詞を連続して使うのは避け、文章にメリハリをつけることも大切です。接続詞に頼りすぎず、文章の構造を工夫することで、論理的でわかりやすい文章になります。

Q
シンプルな文章にするコツを教えてください。
A

シンプルな文章を書くには、以下のようなコツがあります。

  • 一文を短くする(目安は40〜50文字以内)
  • 難しい言葉や専門用語は避け、平易な言葉で説明する
  • 修飾語や副詞の使用は最小限にする
  • 受動態より能動態で書く
  • 重複した情報は削除する

伝えたい情報を明確にし、簡潔な表現を心がけることが大切です。読点を適度に使い、一文の長さを調整するのも効果的ですね。読み返して、わかりにくい部分がないか確認することもおすすめします。

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